世界最大の治験情報サイト「ClinicalTrials.gov」から日本でおこなわれているがんの治験(臨床試験)をリンクしました。

患者申出療養とは?わかりやすく解説

患者申出療養とは?わかりやすく解説

2016年からスタートした「患者申出療養」は困難な病気と闘っている方向けの新しい制度です。この患者申出療養は新しい未承認薬をいち早く治療に取り入れたい方や対象外になっているけれど治験を受けたい方向けの制度です。

保険外併用療養制度と聞くと先進医療を思い浮かべる方が多いかと思いますが、患者申出療養には先進医療より優れている点がありますのでぜひ知っておきたい制度と言えるでしょう。

しかし、比較的新しい制度ということもありまだ認知されていない部分も多く、厚生労働省以外の解説サイトなども少ないのが現状です。そこで今回はこちらの患者申出療養を当記事でメリット・デメリットをふまえ分かりやすく解説致します。

患者申出療養とは?

「患者申出療養」は未承認薬等を素早く使用したい方で「保険外併用療養」として使用したいという患者の方からの申出を受けて、安全性・有効性などを確認したうえで、できる限り身近な医療機関で受けられるようにするための制度です。

患者申出療養は患者一人で決めるのではなく、主治医と相談しながら計画を立てて治療を行う制度です。従って患者が希望していても医師判断で申請ができない場合や申請後、国の審査で落ちてしまう可能性もあることを覚えておきましょう。

先進医療と患者申出療養の違いは?

先進医療は平成18年に高度先進医療から健康保険法の改正とともに作られた比較的新しい制度です。先進医療も患者申出療養と同様に保険外併用療養制度ですが大きな違いがあるので特徴を以下にまとめたのでそれぞれ見てみましょう。

先進医療の場合

  • 医療機関が起点となり先進的な医療を実施する。
  • 治療を行う医療機関は指定されている。
  • 令和2年6月1日現在で、先進医療の種類は83種類存在する。
  • 書類提出後6ヶ月ほどで治療が実施される(前例がある治療法の場合期間が短くなる可能性がある)。

  • 保険外併用療養が適用されるため入院基本料は3割負担となる場合が多い。

患者申出療養の場合

  • 患者の申出が起点となり未承認薬等の使用について安全性が一定程度確認された上で、身近な医療機関において実施される。
  • 医療機関は指定されておらずリスクが低く、医療機関の実績がある場合近くの医療機関で治療できる。
  • 患者が主治医と相談し臨床研究中核病院に書類を提出する。
  • 書類提出後1ヶ月半(6週間)ほどで治療が実施される(前例がある治療法の場合期間が短くなる可能性がある)。
  • 保険外併用療養が適用されるため入院基本料は3割負担となる場合が多い。

重要な違いとしては先進医療の場合、国が定めている治療法に当てはまる必要がありますが、患者申出療養の場合は治療法を定めておらず患者と医師が相談し申請するため比較的治療法に選択肢があり通院場所も自宅近くにできる場合があります。

また患者申出療養の場合は審査期間が先進医療に比べ早く終わる傾向にあり対象者も幅広くなることが特徴と言えます。

どんな時に患者申出療養が対象となるのか

厚生労働省の患者申出療養ページにて具体例が記載されているのでご紹介致します。4つ具体例をご紹介します。

  • 先進医療が過去に行われているが現在は患者を募集していない治療を行いたい場合
  • 遠くの病院でしか行われていない治療法を自宅近くの病院で治療を行いたい場合。
  • 日本では一般的ではない治療で海外では行われている治療法を行いたい場合。
  • 治験を行いたかったが対象外になってしまい同じ治験を行いたい場合。

上記例以外にも申請できる可能性はありますのでまずは医師に相談し今後治療を行う上で患者申出療養制度が申請できるかを確認することが重要です。

また今後行う治療法が先進医療で定められている治療法の場合は患者申出療養と先進医療を比較しつつ検討する必要があります。

患者申出療養制度は保険が適用されるのか

患者申出療養を用いない場合は100%自己負担ですが患者申出療養を使った場合、保険給付対象に指定(入院料など)されているものは保険が適用されます。(保険外併用療養)

保険の適用範囲は点数制になっており複雑なので厚生労働省の資料を見てもイメージしにくいため、初めて制度を検討している場合はかかりつけの医師、看護師の方に大まかな保険の適用範囲を説明してもらう方がイメージしやすく安心できるかと思います。

患者申出療養のメリット

患者申出療養のメリットとしては上記で解説した保険外併用療養であるため入院を伴う国内未承認の新薬を使う場合、通常であれば保険が適用されず全額自己負担ですが、患者申出療養の場合は入院基本料など特定の費用は保険が適用され3割負担になる可能性があります。

従って患者申出療養を申請した場合、負担額が安くなる場合ことが多いためメリットと言えます。ただしメリットだけではなく医師を通し国の審査を受けるため誰でも受けられるわけではなく、治療までの期間も最長6週間ほどあるので比較的時間がかかるというデメリットも存在します。

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