世界最大の治験情報サイト「ClinicalTrials.gov」から日本でおこなわれているがんの治験(臨床試験)をリンクしました。

がん治療薬オプジーボ(ニボルマブ)とは

2018年に本庶佑(ほんじょ たすく)特別教授がノーベル生理学・医学賞を受賞しました。
「免疫の仕組みを利用するがんの治療の新しい方法」と言われています。
患者さんの期待は高まる一方だと思いますが、
実際にはどんな治療なのか?
副作用はどうなのか?
高額と言われていたが保険の適用は?
など最新の情報をお伝えします。

2018年ノーベル生理学・医学賞

京都大学特別教授の本庶佑(ほんじょ たすく)さんとアメリカのジェームズ・P・アリソン博士が共同受賞しました。
受賞理由として、スウェーデンのカロリンスカ研究所は選考において「新しいがん治療の方法を発見したこと」を挙げています。

本庶佑先生(ほんじょ たすく)

1942年京都市生まれ77歳。66年に京大医学部卒業、75年医学博士取得。
92年に免疫をつかさどる細胞にあるタンパク質「PD-1」を発見。同タンパク質が体内の免疫細胞の暴走を防ぐブレーキ役を果たしていることを突き止めました。
研究を継続していくうちに、免疫が働くのを抑えるブレーキになっている「PD-1」を動かなくすると、再び免疫が働いてがん細胞を攻撃するようになり、新しいタイプの治療薬が開発されました。

2002年にがん治療効果が確認され、同年に本庶さんと小野薬品は共同で「PD-1特許」を出願しました。
2014年に小野薬品から「オプジーボ」が発売されました。その後、これまでに本庶さんに支払われた特許使用料は約26億円といわれます。(契約に不満があるため26億円は受け取っていない)

本庶さんが小野薬品工業を提訴

現在、本庶さんは「オプジーボ」を共同開発した小野薬品工業に対し、特許使用料の引き上げを求めている最中です。

販売後の2014年~2018年の約4年間でオプジーボに関連し約4千億円の収益があり、研究者への支払対価(26億円)が低いと訴えてます。
ノーベル賞でよりいっそう溝ができた気がしますが、双方歩み寄って解決できることを祈っております。

オブジーボとは

がん細胞を免疫に攻撃させて治療する薬です。
がんになると免疫が働かず、がん細胞がどんどん増えてしまいます。
これを改善するのが、オプジーボです。

がん細胞は白血球の働きを抑える機能(PD-L1)を持っています。
がん細胞を退治したいのに、がん細胞の(PD-L1)機能が働きだし白血球の動きを抑えてしまいます。
この状態に、オプジーボを静脈から点滴注射で投与します。
オプジーボ点滴により、白血球が働ける状態にしてくれます。
その結果、白血球が力を発揮し、免疫機能によりがん細胞がなくなります。
がんを免疫力で治す仕組みです。

どんな治療法?

具体的には「点滴」です。オプジーボは、飲み薬ではなく点滴の薬です。
点滴量と点滴時間は、患者さんの体重によって変わります。
かかる時間は1回に平均30分~60分程度です。治療は2週間に1度、点滴で投与を繰り返していきます。
こうした点滴治療を続けて、がんが小さくなっていきます。

保険適用の7種のがん

オプジーボが標準治療で使えるようになったのは、切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんです。
また、当ホームページTOPからもオプジーボの治験治療を探すことができます。

悪性黒色腫(メラノーマ、皮膚がんの一種)
メラニン色素関連ががんになる10万人に2人程度と、数は少ないですが難病とされるがん
当ホームページで「皮膚がん」で検索したら10件ヒットしました。

肺がん(非小細胞、二次治療からのみ使用可能)
肺がんのほとんど85%をしめると言われる非小細胞肺がん
当ホームページで「肺がん」で検索したら59件ヒットしました。

腎細胞がん
腎臓にできるがんのほとんど、90%を占める
当ホームページで「腎細胞がん」で検索したら10件ヒットしました。

悪性リンパ腫
10%程度と言われるホジキン・リンパ腫
当ホームページで「血液がん」で検索したら47件ヒットしました。

頭頸部がん
口や鼻、舌がん、咽頭部など、頭から首の近辺にできるがん
当ホームページで「脳腫瘍, 舌がん, 食道がん」で検索したら27件ヒットしました。

悪性胸膜中皮腫
肺を包んでいる胸膜にがんができるがんです。アスベストを扱っていた方に多い
当ホームページで「肺がん」で検索したら59件ヒットしました。

胃がん
切除不能なものに限る
当ホームページで「胃がん」で検索し17件ヒットしました。

以上、この7つのがんです。

治療費

保険適用には制約があり、上記のがん患者さんなら誰でもオプジーボが使える、というわけではありません。
がんが進行していて手術の対象にならない患者さん
再発してすでに薬物療法を受けたことのある患者さん
このがんの治療に対しては高額療養費制度の対象(月額8万円ほどの治療費)
しかし、上記7種類のがん以外の治療になると、全額自己負担(高額治療費が必要)。

2018年11月には、オプジーボ®の薬価代は1瓶(100mg)あたり約73万円から17万円にまでと急速にさがっています。

オプジーボの副作用について

点滴治療時の反応

オプジーボの投与中または投与後24 時間以内にアナフィラキシー、発熱、悪寒、ふるえ、かゆみ、発疹、高血圧や低血圧(めまい、ふらつき、頭痛)、呼吸困難などが現れることがあります。

血球貪食症候群(けっきゅうどんしょくしょうこうぐん)

血小板・赤血球・白血球の減少により、発熱、発疹、むくみ、けいれん、下痢、出血が止まりにくい、感染症にかかりやすいなどがあります。

治療中の皮膚障害

発疹やかゆみ、白斑や皮膚色素減少(皮膚が一部白くなる)が現れることがあります。

治療中の心臓障害

めまいや動悸、意識の低下などが現れることがあります。

早期発見が大切です、症状が出たらすぐ医師、看護師、薬剤師に知らせましょう。
副作用に気を付けながらの治療が必要です。

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